
葬儀は芸術(Arte:アルテ)
ー人生で最も辛い1日が、人生で幸せだったことに最も気づけた1日にー
社長が語る、アルテの「これまで」
専務が語る、アルテの「これから」
社長 Comment
今日に至るまで、“町の葬儀社”として、地域のお客様にどんな風に向き合ってきたのでしょうか

“真面目に真面目に”、“ただひたすら目の前の1人1人”のお客様に向き合ってきました。 お客様に喜んでいただけることが何かを考え、試行錯誤をし続けてきた結果、 気づいたら徐々にお客様が増えていっていた、という感覚ですかね。
例えば、どんな時間帯であろうと、ご安心いただけるまで何度でも足を運んでお打ち合わせに伺いました。
ある時は、深夜0時を超えてから朝8時までの間に3件のお仕事が入り、お客様先に向かわせていただいたこともありますし、葬儀の準備に向けて心配性な喪主様の場合は、通夜までに、5度お打ち合わせに伺ったこともありましたね。

他にも、行ってきたことはいくつもあります。初回のお打ち合わせ段階で、
- ・死亡後手続きで必要になる死亡届/死亡診断書のコピーを複数枚こちらで事前に準備
- ・ご当家からお寺様にお渡しいただくお布施の封筒を寺院名等を印字した状態でご用意
式場でも、
- ・お客様に常に快適な環境で過ごしていただけるように、1件のお葬式ごとに式場の清掃を自分たちで行うことを徹底
- ・お客様が式場を後にされるまでに、香典帳やスナップ写真の資料をご用意
など、お客様のご負担を最大限下げられることを考えて、日々工夫を凝らしてきました。

小さなことかもしれないけど、おそらく案外他の葬儀社様では、ここまで細かく対応していただけないであろう配慮を徹底した結果、対応内容とスピードに感動していただくことができましたし、それが今でも、お客様に感動していただけるサービスクオリティに繋がっていると思います。
“アルテ”という社名の由来について教えてください

「アルテ」という名前は、イタリア語の「Arte = 芸術」から発想しています。
亡くなった方、1人1人には“人生の物語”があり、その中で生み出されてきた人間模様や感情変化は、まさに人生という“芸術” である。つまり、「葬儀は芸術(Arte = アルテ)」である という想いから名づけました。
専務 Comment
これから実現したい未来(ビジョン)をお聞かせください

社名の「アルテ(Arte)」の名の通り、「葬儀は芸術」であるという認識を世の中に根付かせていくことを通じて、世の中の”葬儀の認識を変えていく”ことです。
お葬式は、間違いなく人生において最も辛くて悲しい瞬間だと思います。でも、だからこそ、「辛い」「悲しい」だけで終わらせてはいけない。 僕は「人生で最も辛い1日を、人生で幸せだった事に最も気づけた1日に」する、そこに、葬儀屋としての価値があると思っています。
従来の葬儀は、僕にはどの葬儀も同じ空間にしか見えませんでした。 故人様の色が反映されていない。ナレーションもなんとなく綺麗なことを言っているけど、故人様の生き方や人柄は伝わって来ないし、感情が揺さぶられるような内容とは違う。そこに大きな違和感を抱いていました。

ただスムーズに葬儀を進行するだけでいいなら、今の時代、人が介在する価値はない。
だからこそ、故人様とそのご家族のストーリーをしっかりと聞き、葬儀にコンセプトを設けることで、その人だからこその色が反映された葬儀の空間を創りあげることができます。
今はまだ、死について発信することがタブーのような風潮があると感じていますし、葬儀は「形式的で・暗く・退屈な時間」というイメージが先行している方が多いと思います。
そして、そのような葬式が多いのも事実だと思います。そういった現状とイメージを地道に変えていきたいと思います。
加えて、死について考えたり、真剣に向き合った経験がある人ほど、時間の有限性を理解して、自身の人生を大切に生きることができる。
生を充実させることに繋がると思っているので、死について考えることは、ネガティブではなく、ポジティブなことだと捉えています。
葬儀業界に対して感じていることはありますか

大きな”危機感”を感じています。
必ず必要な仕事なのに、圧倒的に人気がない職種であることによる人手不足と後継者不足による廃業の増加。
加えて、短絡的に「安く」「簡素に」のような方向に進んでいる関連業者が増えているため「低単価化」の流れが加速し、葬儀社の「薄利化」が進むことで廃業に繋がっている。
この現状が続くとどうなるか?
亡くなる方は増えているけど、葬儀社は潰れていく。 潰れないとしても、できる件数に限りが生まれる。 現に、都心だと葬儀を行うまでに、2週間も待たざるを得ないお客様が増えています。
これによって一番困るのは、お客様です。 大切な方を亡くされたばかりで、葬儀を行いたいけどできない、 そんなお客様が社会に溢れてしまう。
だからこそ、 葬儀の仕事の価値を世の中に発信し続けるということを切り口に、 業界全体の採用力の強化にも切り込んでいきたいと思っています。
後継者になった理由・背景を教えてください

大きく分けて、2つあります。
1. 「代々続いてきた家業としての誇り 」「家族への恩返し」 幼い頃から、「アルテ」という社名で地域の方から認知され、 頼りにされている両親や祖父母、家業のことを誇らしく思っていました。
もちろん、葬儀業を自営業で営むことは並大抵のことではありません。 24時間年中無休の営業体制のため、深夜であっても起きて 仕事に行かなければなりません。
一般家庭と違って土日休みでもなく、 まとまった休みをとって遠出できるわけでもありません。 親が家にいないことも多かったので、仕事が入る度に鳴る電話の音が大嫌いでした(笑)
でも、歳をとるにつれて、その仕事を通じて 自分たち(子供)を養ってきてくれた 両親・祖父母への感謝の気持ちが強くなっていきました。
それと同時に、親もずっと今の働き方を続けられるわけでもないと想像し始めたので、 両親が60歳になるまでには現場仕事からはリタイアさせて、 もう少しゆっくりしてもらいたい、という恩返しの想いも日に日に増していきました。
ちなみに、幼稚園の頃の”将来の夢を語るコーナー”で僕が答えた夢は、 「葬儀屋さんになることです!」だったそう(笑) まずは小さい夢を叶えたみたいですね(笑)

2. 「祖父の死」「業界を牽引するという役目への使命感」
自分自身の中で、前社長であった祖父の死は大きなターニングポイントでした。
亡くなる最後の1ヶ月間はつきっきりで介護。 呼吸が止まるその瞬間まで目の前で見届けました。 無力であることの悔しさと悲しさと怖さから当時は泣きじゃくっていました。
そんな簡単に大切な人の死は乗り越えられないことを身をもって痛感しました。ただ、同時に、僕はこんなことを学びました。 それは「人間にとっての葬儀という空間の必要性」です。
葬儀の際に、じいちゃんに向けた感謝の手紙を準備して読んだり、 出棺の際に、想い出の曲を流してあげたことで、 少しだけじいちゃんに想いが通じた気持ちになることができました。
実際に火葬を経て、身体がカタチとして無くなったのを目の当たりにした時に初めて、 本当にいなくなったことを実感でき、諦めがついたことを覚えています。 「葬儀というステップ」は、 「人が前を向いて生きていくために必要なこと」だと実感しました

- ・葬儀屋の息子としての幼少期からの家業に対する誇り
- ・家族への恩返しの想いと祖父の死
- ・経営者の高齢化と後継者不足で廃業が増えている葬儀業界において、 地方の田舎の小さな葬儀社を継いだ”29歳の後継者”としての覚悟
そんな条件が揃う人間はそういないと自負しています。 葬儀業界を牽引していくという使命感を持って、 人生をかけて、葬儀という仕事に愚直にひたむきに向き合い続けていきたいと思います。
”葬儀は芸術(アルテ)” 〜 人生で最も辛い1日を、人生で最も幸せだった事に気づけた1日に 〜
葬儀屋という仕事は、今生きている全ての方の人生においてやる意義はとても大きく、他の仕事では体験できないような感謝をされるというやりがいのあるかっこいい仕事だと思います。
